大将がゆく

写真を撮ったり、イラストを描いたり……日本一周の旅をした主夫の日記帳

高倍率ズームレンズのすゝめ

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高倍率ズームレンズ。

これを愛用している方は少数派かもしれません。

様々な思想や宗派が入り乱れる写真界隈では「邪道」とも扱われる高倍率ズームレンズですが、撮影スタンスによってはハマる人もいると思うのです。

高倍率ズームとの出会い

一眼レフの最大の魅力は場面に応じてレンズを交換できることです。

本体の性能に依存しない豊富なレンズのラインナップも魅力的ですし、レンズの特性を活かしてベストショットを狙うのは本当に楽しい。

でも、アクティブに行動しようとすると何本もレンズを持ち歩くのは重量的な意味でツラい。

そして、レンズを交換している間にシャッターチャンスを逃してしまうのは非常に惜しい。

特に昨年チャレンジしたバイクでの日本一周の旅では、荷物を減らしながらも綺麗な瞬間を残していきたい。

そんな悩みを解決してくれるレンズを探していたら、TAMRONの28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010)というものを見つけたんです。

TAMRON 高倍率ズームレンズ 28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZD キヤノン用 フルサイズ対応 A010E

TAMRON 高倍率ズームレンズ 28-300mm F3.5-6.3 Di VC PZD キヤノン用 フルサイズ対応 A010E

 

で、旅立つ前に買ってみたところ自分の中で大当たり。

結局はCanon EOS 5D markIIにModel A010だけをくっ付けて日本一周へ出発したのです。

また、こうした高倍率ズームレンズはフルサイズに対応する純正品も各社から出ています。

Nikon 高倍率ズームレンズ AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR フルサイズ対応

Nikon 高倍率ズームレンズ AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR フルサイズ対応

 
Canon 望遠ズームレンズ EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM フルサイズ対応

Canon 望遠ズームレンズ EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM フルサイズ対応

 

高倍率ズームの利点

高倍率ズームの利点は何といっても「カバーする焦点距離の広さ」です。

日本一周の旅で使っていたTAMRONのModel A010はその名のとおり、28mmの広角から300mmの望遠までを一本で撮影できます。

標準的なズームレンズだと2本に分かれてしまう焦点距離ですが、これならレンズ交換する必要なし。

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また、疑似的にマクロレンズとしても使えちゃいます。

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写真に本気を出している人なら「レンズ交換したくないなら、そこは二台持ちでしょ!」と声を大にして言いたいと思いますが、万年金欠な素人写真家はそんなことできません。

高倍率ズームの欠点

まぁ、何事も利点ばかりではありません。高倍率ズームにもデメリットはあります。

上記のModel A010で言うと「歪みと周辺減光」そして「解像感の悪さ」です。

まぁ、比較すると分かるのでしょうけど、かなり魚眼レンズみたいな歪み方をします。そして、四隅の減光が目立つ。

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これはAdobe Lightroomなどの現像ソフトにプロファイルが入っていれば、RAW現像の過程でこれらは補正できます。

しかし、jpeg撮って出し派の人は修正が効かないので少し厳しいかもしれません。

あとは解像感の悪さ。カリカリにピントが合いません。

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SNSで共有するくらいのサイズなら分からないかもしれませんが、大きく引き伸ばしたり拡大すると気になってくると思います。

せっかく高画質を追求できる一眼レフなのに、画質が悪いレンズを使うのは悩ましいところです。

高倍率ズームはどんな人向けか?

ざっくりまとめると、多くのシーンをレンズ交換なしで撮影できる高倍率ズームは利便性と引き換えに画質が劣ります。

では、このレンズはどんな人が向いているのか?

例えば、大荷物を抱えている子連れのママ&パパカメラマン。機動力を高められる高倍率ズームは寝顔から運動会まで大活躍できるはずです。

他には、荷物を軽くしたいがコンデジは嫌な旅人。画質が悪いとはいえ、なんだかんだで一眼レフですからコンデジよりは綺麗な写真が撮れると思います。

あとはズボラな人やレンズ交換する手間を惜しんででも素早くパシャパシャと撮影したい派ですね。

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どのレンズにも言えることですが、それぞれのレンズの「個性」を見極めて使いこなすのが、この趣味の醍醐味かもしれません。

でも、一番大切なことは、周囲の誰に何を言われようとも、自信を持って好きなツールを好きなように使うことだと思います。

趣味の世界には正解はないのですから、自分の考えやスタイルに合えば、そのツールはベストマッチなんです。