雪が少なくて安心して運転できるので、週末ドライブ旅行に出かけてみました。
今回の目的地は岩手県の盛岡&花巻。前編では盛岡で観光した模様をお届けいたしました。
新鉛温泉で一泊
さてさて、盛岡の観光を終えてから東北自動車道を花巻南インターチェンジで降りました。
目指すのは新鉛温泉にある旅館、愛隣館。
実は今回の旅行はこの旅館に泊まることが目的のひとつだったりします。
というのも、なぜか岡山の妻の実家に愛隣館の古い手拭いがあったのです。
家族の誰も泊まったことがなく、「きっと8年前に亡くなった旅行好きのおじいちゃんが泊まったんだろうねぇ」と話していたのです。
静かな山奥にたたずむ愛隣館は丁寧なホスピタリティーが気持ちよく、料理も美味しかったですし、天然温泉が湧き出る3つの大浴場もあって、とても素晴らしい一泊となりました。
それだけでなく、夕食後は民謡ショーで全国大会入賞レベルの歌声と津軽三味線を堪能することができたほか、ロビーには一足早い雛壇飾りが置かれていました。
また、ちょうどこの週末は中国の旧正月ということで、すぐ近くの鉛温泉スキー場でスカイランタンイベント、はなまき星めぐりの夜があったので参加してみました。
ランタンへの点火前には伝統芸能の鹿踊が披露され、花火も打ち上がって新年ムードを味わうことができました。
写真や動画では見たことのあったスカイランタン。今回が初めての参加でした。
僕のお願い事を書いたランタンは着火しても浮き上がる気配を感じられず、とうとう持っている手が熱くなって「アチっ!」と離したら勝手に飛んで行きました。
なんだか自由なランタンでした。
え?お願い事は何を書いたのかって??
……それはヒミツです(笑)。
なお、「はなまき星めぐりの夜」は2月中に4回開催されるようですよ。
宮沢賢治記念館&宮沢賢治童話村
花巻出身の著名人といえば宮沢賢治ですね。
そのため街中は「銀河」や「イーハトーブ」という言葉があふれかえっています。
ということで、2日目は花巻空港近くにある宮沢賢治記念館と宮沢賢治童話村にやってきました。
宮沢賢治記念館は山の上にあって、急な坂道をクルマでクネクネと登って到着。
路線バスで訪問すると麓から階段を延々と登るので、ちょっとハードな運動になるかもしれません。
同じ敷地内にあるレストラン山猫軒の横の展望台からは早池峰山などが見通せました。
記念館の展示内容は宮沢賢治の生い立ちや生涯の出来事、そして思想や信仰など人物を掘り下げる内容でした。
本人が愛用したチェロや岩石採集道具、直筆原稿の複製なども見ることができますが、ちょっとオトナ向きでお子様は退屈しちゃうかも。
そして、続いては記念館の麓にある宮沢賢治童話村へ。
比較的、こちらの方がイーハトーブの世界観を体感できる内容なので、家族連れなどは童話村のほうがいいかもしれません。
宮沢賢治が書いた童話のベースとなった花巻周辺の自然環境などを学ぶことができます。
オシャレな展示館内の撮影が自由にできますし、なかなかの「映えスポット」かもしれませんね。
マルカン大食堂
花巻を出発する前にランチで腹ごしらえです。
食事に向かった花巻市街地にあるマルカン大食堂は昔懐かしい百貨店の食堂の姿を今に伝えています。
この食堂が入っていたマルカン百貨店は2016年6月に閉店したものの、地元の高校生が中心となって署名活動やクラウドファンディングなどが行われました。
その結果、食堂の運営を担う地元企業も現れて、2017年2月に奇跡の復活を果たしたことで有名となりました。
今回、注文したのはナポリカツとマルカンラーメンの2品。
ナポリタンはモチモチの麺にケチャップソースがしっかりと絡んで、お口の中に幸せな味が広がります。
マルカンラーメンは野菜がたっぷり入ったピリ辛のあんかけラーメンでした。
本当は名物の10段ソフトクリームや固めのプリンも食べたかったのですが、2品ともボリューム満点だったのでデザートは次の機会のお楽しみとすることにしました。
レトロな雰囲気を楽しめるマルカン大食堂なのですが、実は1990年生まれのシティーボーイである僕は百貨店の食堂という場所で食事をしたことがありません。
デパートの食事処といえばレストラン街で、有名な飲食店がテナントを並べているところしか知らないのです。
それでも高層階からの街並みを眺めながら、ウエイターさんが運んでくる料理を見るとテンションが上がりました。
きっと、昔の子どもたちも あげぽよ〜↑↑ な気分で食堂前の食品サンプルを眺めていたでしょうね。
娯楽のバリエーションが増えて自室の布団の中からでも楽しいことができる今の時代、温泉に入ってデパートの食堂でご飯を食べるなんて、逆にかなりリッチな体験なんじゃないか?とさえ思えてきます。
バブル崩壊とともに生まれた僕には経験がないですけど、また未来が明るく感じられた時代がやってくればいいな……。
そんな壮大な願い事に思いを馳せながら、助手席で寝息を立てる妻を乗せて仙台まで一路、インプレッサをかっ飛ばしたのでした。
ではでは。