「軽便っこ」の愛称で親しまれた仙台鉄道の軌跡をたどる後編です。
前回は北仙台の旧・通町駅跡を出発し、旧・東照宮のあたりまで来ました。
今回は旧・八乙女駅を目指します。
旧・東照宮駅〜小松島付近
仙台東照宮を通り過ぎると、台原の山越えが始まります。
線路を地形図と照らし合わせると、谷間を縫うように走っていたことが伺えます。
ここは細い路地がたくさんある地域ですが、小松島小学校から常盤台霊苑にかけて緩やかな曲線を描く路地が路線跡でしょう。
※画像中央のスライダーを左右に動かすと比較できます。また、写真内の赤い部分は廃線跡(予想)です
常盤台霊苑から延びる路地は細くて自動車1台が通るのが精一杯な広さです。
しかし、軌間762mmというコンパクトサイズだった仙台鉄道には十分な広さだったようです。
さて、小松島3丁目の住宅街に入ると、路線跡を探すのは非常に困難になります。
もはや道ではありませんが、住宅の並びにその名残を見出せる程度です。
台原森林公園〜旧・八乙女駅
住宅街を抜けると瞑想の松通りに出ます。
そして、途中から台原森林公園の中を通るように抜けていきます。
台原森林公園を抜けた路線跡は仙台川を渡って県道22号線と合流していきます。
この先、県道22号線に出てしまうと路線跡を見つけのはしばらく困難になります。
航空写真で見る限り、仙台市営地下鉄の八乙女駅南側の住宅街の路地が廃線跡だと思われます。
そして、仙台鉄道の旧・八乙女駅があった付近は現在はマンションと駐車場になっています。
調べたところ5〜6年ほど前はこの付近に駅の痕跡が残っていたようですが、もうほとんど残っていません。
道端にレールが……!?
諦めて帰ろうとしたとき、ふと畑の中に転がっている鉄柱に目が止まりました。
……これはレール!?
仙台鉄道で使われたものかは分かりませんが、『もしかしたら?』と思わせる発見でした。
また、帰路の道中にミヤコーバスの北根車庫を通りかかったのですが、整地中の地面からもレールのような鉄柱が顔をのぞかせていました。
仙台鉄道は廃線後に合併を繰り返して現在の宮城交通となったので、その資産の一部が引き継がれているのかもしれませんね。
まぁ、これらのレールの出どころは僕の妄想ですので、信じるか信じないかはアナタ次第。
お読みくださり、ありがとうございました。
ではでは……。