胸糞ヒーローがバズったし
最初に宣言しておきますが、今日は布教活動です。
Amazonプライムビデオで配信中の「エクスパンス ~巨獣めざめる~」です。
えぇ、知ってます。こういう長編SFドラマっていうのは万人受けしないジャンルです。
実際、レビュー欄を見てもかなり賛否両論のドラマシリーズですわ。
でも、『あの胸糞ヒーロードラマの「ボーイズ」があれだけ話題になったんだし、布教活動くらい別にいいだろ』と思って書きました。
後悔はしてません。
舞台は23世紀
23世紀、人類は太陽系に進出し、その繁栄を極めている……はずだった。
しかし、実際には既得権益にしがみつく地球(国連)と植民地から独立した軍事国家の火星が政治的に対立。
また肉体労働者が多く大小様々なグループが群雄割拠する小惑星帯(ベルター)も第3勢力として影響力を強めています。
主人公であるジム・ホールデンは小惑星帯で氷塊を採掘する作業船の副船長。
ある日、作業中に救難信号を受信して救助に向かいますが、所属不明のステルス戦闘船に自船を破壊されてしまいます。
そして、ジムは生き残った仲間たちと共に地球、火星、小惑星帯の三つ巴の政略に巻き込まれていく……。
——というのが簡単なあらすじです。
今冬からシーズン5が配信開始となっていますが、Amazonプライムビデオではシーズン1から配信中。
ぜひ、この年末年始の引きこもり期間にいかがでしょうか?
比較的“ガチ”なSF
僕がこのドラマに引き込まれたポイントは、徹底的に作り込まれたリアルな宇宙空間の描写です。
核融合エンジンにより惑星間航行が可能になっているとはいえ、まだ人類は物理法則から逃れることができていません。
ドッグファイト中に急激な挙動をとれば、乗務員は加速度で操縦席に抑え付けられて息ができなくなります。
被弾して穴が開けば艦内の空気は一瞬で流出し無音となってしまいます。
通信も電波が進むスピードが決まっているため、数十分も遅延したビデオメッセージでやりとりします。
こうした細かな描写がされているおかげで、見ている側は「あ、これは未来の戦争なのだ」と没入できるのです。
たぶん、クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」が好きで時間がある方にはハマるんじゃないでしょうか?
主人公は人間だ
正直、「スターウォーズ」シリーズのような勧善懲悪でキャラクター性がわかりやすいストーリーを期待すると大外れになります。
あくまで描かれているのは太陽系という広大な密室を舞台とした群像劇。
様々な立場や出身の人間が入り乱れ、各々の思惑や固定観念に踊らされながら大きなストーリーを練り上げていきます。
しかし、ここに本作の魅力が詰まっているのです。
宇宙空間でドンパチするだけじゃなくて、政治的な駆け引きや謀略が複雑に絡み合う人間ドラマが「エクスパンス ~巨獣めざめる~」なのです。
時間があるときこそ!
なんやかんだいって、今はシーズン5が順次配信中。
最新話に追いつくまでは少し時間がかかってしまいますが、ステイホームの年末年始だからこそ23世紀の混沌とした宇宙に進出するのはいかがでしょうか?
とりあえず、アツくなりすぎたので今日はこのへんで。
ではでは……。