学生時代に学んだことで、オトナになっても役に立っていることはどれだけあるのだろう?
正直、三角関数やサイン・コサインはまったく覚えていませんし、暗記したはずの歴史の年号だって思い出せません。
そんな中で僕が学生時代に学んだことで今も生きている数少ない知識のひとつは、「すべてを疑う“批判的視点”を持つ」かもしれません。
当時はブログ興隆期。誰しもが世界に向けて情報発信できるようになりました。
そして、情報科などで「インターネットでは信頼性の低い情報しか手に入らないから、新聞や書籍でちゃんと調べよう」と教わりました。
しかし、公民の教員は、
新聞だろうが書籍だろうがテレビだろうが、必ず「編集作業」が行われている。
同じ事実でも内容の順序を入れ替えるだけで、読み手にまったく異なる印象を与えることができる。
つまり、世の中に出てくる情報は、誰かしらの思想や意図で多少なりとも歪められている。
ネット上の個人ブログはもちろん、マスメディアだろうと何だろうと情報は鵜呑みにするな。
と15歳の学生たちに説いていたのです。
なんだか陰謀論者の主張にも聞こえる教えですが、こうして情報が溢れかえった今こそ思い返す機会が多々あります。
社会問題になるようなスキャンダルも、元を辿ればSNSやブログの書き込みだったり……。
本当に燃えるべくして燃えているのだろうか?
誰かが怒っているから、周囲は雰囲気で怒っているのではないか?
そんな疑念を常に忘れないようにしないと、簡単にフェイクやデマに巻かれてしまいそうです。
それじゃあ、また。