いったい僕が目にしているのは何なのか?最近はずっとそんな疑問を抱いています。
写真を撮ればレンズ、イメージセンサー、現像ソフト、ディスプレイ……さまざまな部品やソフトウエアがそれぞれ独自の色を加えてきます。
また僕は近視なのでメガネを常にかけています。つまり色収差や歪曲がある視界の中で暮らしているということ。
そもそも色味の感じ方だって人それぞれ。また、そのときの感情などの内面的な要素によっても視覚の捉え方は変化するでしょう。
要は隣にいる人と自分自身では同じものを目にしていても、きっと違ったように見えているはずです。
だから同じ空を見上げていても、その青さは観察者によって異なる——。
言い方を変えれば「自分の目がとらえたものを他人と共有するなんて不可能」ということなのでしょうか。
結局のところ、僕たち人類は社会を形成して集団で暮らしながらも、実は70億個の孤独が点在しているだけなのかもしれません。
それじゃあ、また。