大将がゆく

写真を撮ったり、イラストを描いたり……日本一周の旅をした主夫の日記帳

高山植物が咲く初夏の鎌沼コース|磐梯朝日国立公園(福島県福島市)

平年より25日も早い梅雨明けから初めての週末、涼しさと高山植物を求めて福島県福島市の磐梯朝日国立公園を訪ねました。

涼を求めて登ったけど……

浄土平湿原の近くにて。ここから少し登ると森林限界を越えてしまうようです

仙台市内を朝6時過ぎに出発し、磐梯吾妻スカイラインの浄土平レストハウスに到着したのは8時半ごろ。

本気で登山するには遅すぎますが、今回は鎌沼コースという約5kmの初級者向けルートねらい。これでもお昼前に戻ってこられる算段です。

森を抜けると日差しから逃れる術がないルートをひたすら登っていきます

浮いた石が多く、足を取られそうになります。登山靴で挑んで正解でした

到着時は空には雲ひとつなく、さんさんと日光が降り注いでいました。……てか、暑くないですか?

鎌沼コースは少し登ると周辺には低木が生い茂るのみで木陰がありません。まだ朝9時前だというのにジリジリと照り付ける日差しが憎たらしくなってきました。

またルートはそこら中に石がゴロゴロと転がっており、油断すると足をくじいてしまいそうになります。

なんか余裕だと思ってましたが、意外と歩くのが大変なルートでした。

咲き誇る高山植物と輝く鎌沼

マルバシモツケと蜜を夢中で採るミドリヒョウモン(?)

イワカガミ。下向きにおしとやかに咲くと思いきや、茎などは真っ赤で派手ですね

マルバシモツケとハチ?アブ?

ハクサンチドリ。小さな花が房のように咲くのが面白いです

ハクサンシャクナゲ。後ろから人が来ていて慌てましたが、きれいに撮れました

ツマトリソウ。「七弁花はあまり見ないね」と理系出身の妻が言っていましたが、ちょっと僕は何を言ってるのかわかりませんでした

チングルマ。とてもかわいい花ですが……

チングルマ第二形態。一応、花が散ったあとの実だそうです。「別の惑星から来たんじゃねーの?」と疑いたくなる植物ですね(笑)

頑張って登っていると小さな花がいたるところで咲いているのが目に入ってきました。

ちょうど7月上旬は高山植物の花盛り。珍しい花を見るのも目的のひとつでしたので、可憐なその姿に癒されながら歩き続けます。

酸ヶ平。中央に見える建物は避難小屋です

鎌沼に到着!木道から湖畔に降りることができました

鎌沼の周囲で咲いていたコバイケイソウ

湖畔沿いを木道に沿って歩いていきます。ひんやりとした風が気持ちよかったです

「花の写真を……」と言いながら小休止を挟みつつ、蓬莱山までやってくると勾配が緩くなりました。

そこは酸ヶ平と呼ばれる高原。吹き抜ける風が火照った身体を冷やしてくれて、とても気持ちよく歩くことができました。

鎌沼へ到着すると木道から湖畔に降りられる場所があったので、ひとやすみ。興味本位で指先を湖水にひたすと、予想以上にひんやりとしていて驚いて手を引っ込めてしまいました。

こんな場所でコーヒーでも沸かせば最高なのでしょうけど、まだ僕にはそこまでの余裕はありません。いつか道具一式を持って山を登れるくらいの体力と技術を身に着けたいですね。

暗雲にせかされて下山

目の前で入道雲がにょきにょきと大きくなっていきます

暗い雲が一切経山にかかり始めました。噴煙も長く伸びるようになって、気温が低下しているようです

鎌沼を出発して下山ルートを進もうとすると、しだいに空には雲が増えてきました。そして見上げると入道雲がにょきにょきと大きくなっていきます。

一切経山のほうを見ると暗い雲がかかっています。酸ヶ平あたりで風が吹いてきたのは、天候が変わる予兆だったのかもしれません。

「雲が嫌な感じだね」と妻と話し、休憩を最小限にとどめて、晴れているうちに下山することを優先して進むことにしました。

ゴールのご褒美、塩ソフトクリーム

結局、雨に降られることなく浄土平レストハウスに戻ってこれました。でも、素人には山の天気は判断がつきませんので、急いで下山したのは正しい行動だったはずです。

そして下山届を出してからレストハウスのフードコートへ直行し、塩ソフトクリームを注文。甘じょっぱいスイーツが疲れた肢体にしみわたっていきました。


初夏の浄土平と鎌沼コースはいつか行ってみたいと思っていたのですが、3年越しにその願いが叶いました。

大自然の中で遊ぶと体力を使いますが、それ以上にエネルギーを地球から与えられるような感覚になるのは気のせいでしょうか?

これからの季節は暑すぎて屋外でのアクティビティーが難しくなるかもしれませんが、またどこかへ遊びにいきたいです。

それじゃあ、また。

カメラ:Canon EOS R6
レンズ:Canon RF 50mm F1.8 STM