先日、TAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 をレンタルしたので、忘備録的に感想を書いておきましょう。
F2.8なのに小型軽量
さて、このTAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2は商品名にあるとおりF2.8通しの大口径レンズ。
さらに手ぶれ補正機構を搭載しているにもかかわらず、重量は855gと軽量に抑えれられています。
望遠レンズによくある70mm〜200mmというズーム域に対して、望遠端が180mmとなっていることが軽量化のミソなのかもしれません。
α7R IVに装着するとちょうどいいバランス感。首からぶら下げていても、握りっぱなしになっていても疲れにくくて持ち歩きしやすかったです。
飛行機で試してみる
やっぱり望遠レンズといえば飛行機!2回に渡って仙台空港で撮影をしてみました。
まず驚かされたのが絞り開放のF2.8でのクリアな描写です。
次の2枚はF2.8で撮影していますが、ピント位置はビッチリと細やかな線で写し出されており、背景から浮かび上がるようにして被写体を強調してくれます。
「1段くらい絞らないと甘いかな?」という予想はあっさりと裏切られ、安心してガツガツと開放して使っていけました。
またAFも高速で正確。AF-Cモードで時速250km以上の速度で降下してくる飛行機に対しても追従できました。
絞りを変えていくと解像度がどのように変化するのか気になったので、F2.8、F10、F22の3段階を広角端と望遠端で比較してみました。
なおいずれの比較画像も1500px × 1000pxのカンバスに撮影した画像をピクセル等倍で貼り付けたものです。
先述のとおりF2.8では期待以上の描写です。正直、絞り開放のときは周辺減光が出てしまうため、しっかりとした作品に仕上げるのであればRAW現像で補正したいところです。
さらに手ぶれ防止機構「VC」もしっかりと機能し、上記の比較においても1/10秒というシャッター速度ではびくともしない印象を受けました。
ただ流し撮りをしたときにVCが干渉して変なブレが生じた可能性があるので、このあたりはモード切り替えやUSB接続によるTAMRON Lens Utilityの設定を通して調整をする必要があるかもしれません。今回はレンタルだったのでそこまでできませんでしたけど。
あと厳密な比較や調査をしたわけではないのですが、自分が持っている他のレンズと比べて色が少し濃い目に写ったような気がしたことを書き留めておきます。
望遠レンズの第1候補です
昨年11月にSONY Eマウントに乗り換えてから望遠レンズを買っていないんです。
これまでモータースポーツを撮るために超望遠域のレンズをずっと所有していたのですが、今年はサーキット通いをやめているため使う場面がほぼなくなってしまったんですよね。
なんで標準ズーム(20mm〜70mm)と好きな焦点距離である50mmの単焦点の2本だけ手元にあれば事足りているのも事実。
ですが、一応、検討はしていて、その候補の1本がTAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2というわけ。
ソニー純正で競合するレンズはFE 70-200mm F2.8 GM OSS IIになりますが価格は35万円近くします。あと絞り開放値をF4までに限ればGレンズのFE 70-200mm F4 Macro G OSS IIというのもありますが、こちらは25万円ほど。
それに対してTAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2は15万円前後なんで、F2.8のGMレンズの半額に近いんですね。つまるところ10万円台で買える望遠レンズなのにF2.8通しである本レンズは「庶民のナナニッパ」とも言える存在なのです。
もちろんGMレンズと比較すれば各所で妥協が必要になるでしょう。しかし逆にフィールドで擦り傷がつくことを恐れずにガシガシと積極的に使える実用性の高いレンズなのかもしれません。
今のところ僕は望遠域でシビアな撮影をしていませんので、このTAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2は「とりあえず手元にそろえておく」という目的の望遠ズームレンズとしては価格的にも性能的にも申し分ない1本に思えて仕方ありません。
いやぁ、これまたいいレンズでした。
それじゃあ、また。
撮 影:2024年8月 in 宮城県名取市・岩沼市
カメラ:SONY α7R IV
レンズ:TAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VXD (A056)
※ 作例写真に限る