大将がゆく

写真を撮ったり、イラストを描いたり……日本一周の旅をした主夫の日記帳

迷い鹿に会いに道に迷って|White Deer (Oshika)(宮城県石巻市)

牡鹿半島には白い牡鹿がいる――。ずっと気になっていたので会いに行きました。

仙台からクルマで1時間半ほどかけてやってきたのは宮城県石巻市の荻浜港。

小さな漁港なのですが、ここからさらに進んだ奥地に牡鹿が佇んでいます。

荻浜港の眺め。牡蠣の養殖が盛んな漁港のようです

「入って大丈夫かな?」と不安になるくらい漁港の中を進みます

人里から離れていくけど……本当に道は合っているのでしょうか?

漁港の奥から続く小道を進むこと10分弱、やっと白い牡鹿の後ろ姿が見えました

彼に会いにきました。堂々とした角が立派ですね

この作品は現代彫刻家の名和晃平氏による「White Deer (Oshika)」。2017年に開催された Reborn-Art Festival にて制作されました。

もう展示が始まってから8年が経過していますが、その綺麗な白い身体からは継続的に手入れがされていることが伺えます。

そして「迷い鹿」をテーマに作られた本作品。ここに至るまでの道さえも漁港の中を抜け、さらに森の中を10分弱歩くなど“迷い”を擬似体験しているかのようでした。

すぐ横には「Reborn-Art DINING」として賑わった建物が残されていました

このテラス席では入り江を抜ける海風と美味しい料理が味わえたんだろうな

祭りのあと。諸行無常を感じます

この牡鹿は瀬戸内海の犬島を向いているとのこと。彼はそこに何を思っていのでしょうか?

Reborn-Art Festival は2017年以降も19年、21年〜22年と開催されています。

しかし17年当時のパブリックアート作品のおおくが姿を消すなか、このWhite Deer (Oshika)は2027年までの継続展示がされています。

でも言い方を変えれば、この美しい姿を見られるのはあと2年しかないわけです。

見れるものは見れるうちに、会える人には会えるうちに……今後はそれを実践していこうかと思います。

それじゃあ、また。

撮 影:2025年2月 in White Deer (Oshika)(宮城県石巻市)
カメラ:SONY α7C II, GoPro HERO11 Black
レンズ:ZEISS Loxia 2/50

www.reborn-art-fes.jp