大将がゆく

写真を撮ったり、イラストを描いたり……日本一周の旅をした主夫の日記帳

武将隊と早春の南宮城を歩こう|蔵王エコーライン 雪の壁ウォーク

蔵王エコーラインの晩春の名物といえば雪の壁。そして今回はまだ冬季閉鎖中のエコーラインを歩いて雪の壁を間近で体感してきました。

雪の壁を歩きたい

ここを歩ける貴重な5日間に参加できました

蔵王エコーラインが開通するのは2025年4月25日(金)から。3月より除雪作業が始まっていますが、雪の壁を間近で体感できるウォーキングイベントが4月6日(日)から5日間限定で行われていました。

でもこのイベントに参加するにはバスツアーに申し込むしかありません。自家用車で乗り付けて云々というのはダメなんですね*1

とはいえ人気の高いツアーなのでイベントを認知したときには予約サイトでは日曜日ともあれば満員御礼の表示ばかり。

しかし、なんと奇跡的に2人分の空きがあったのが……伊達武将隊メンバーと行くバスツアー!

仙台市を中心に活動する伊達武将隊は知っていましたが、そこまでしっかりと追いかけたことはありませんでした。

しかし他に選択肢もなく、ともかく雪の壁を歩くために(ちょっとだけ他よりもお高めな料金を払って)申し込みしてきました。

いざ、出陣!

伊達武将隊の松尾芭蕉氏と片倉小十郎景綱氏が今回の案内人です

4月6日(日)に仙台駅からバスはまっすぐ蔵王山を目指して出発。同行してくれる武将隊メンバーは松尾芭蕉氏と片倉小十郎景綱氏です。

バス車内では両氏のためになる(?)健康トークなどで盛り上げてくれて、あっという間にエコーラインを駆け上がって標高1,400メートルの大黒天駐車場へ到着しました。

大黒天駐車場には所狭しと観光バスが並んでいました

蔵王町からは観光PRのため「ざおうさま」が来訪。写真を撮らせてくれました

スタート地点からかなり高い雪の壁が出現。間近で見上げるとすごい迫力です

バスを降りると地元の山岳ガイドが合流して各ポイントの見どころを紹介しながら片道約20分のウォーキングが始まります。

……なんですけど、今年は雪が積もりすぎてビューポイントも壁に阻まれて何も見通せない状況。「ここまで積雪が高いのは見たことがないです」とガイドさんも言っていました。

雪の壁が高すぎて歩いても同じような光景になってしまいます。でも僕たちには武将隊がいる……なんか観光客に混ざってお殿様が歩いてるのはシュールな眺めですね(笑)

エコーラインから少し離れた稜線上にはスノートレッキングをする隊列が。あれは気軽にできないなぁ……

しばらく歩いてやっと眺望がひらけた場所に出ました。2〜3日前にも新たに積雪したとあって、風が冷たいです

スマホで撮り合う松尾芭蕉と片倉景綱。2人とも江戸時代にはなかったスマホを使いこなしているようです

最高積雪地点。公式記録は11メートル(例年は8〜9メートル)。人間と比較すると壁の高さがわかりますね

駐車場に戻ると温かい飲み物が振る舞われていました。冷えた体で飲むスープほど美味いものはありません

蔵王エコーラインの雪の壁は過去に何度かマイカーで訪れたことがあります。しかしいずれも一般に解放されたゴールデンウィークごろの訪問でした。

なのでそれよりも3週間ほど早い時期で融雪が進んでおらず、さらに昨シーズンが豪雪だったので遠近感がおかしくなりそうな空間を歩く体験ができました。

まだ桜は早かった……

午前中に雪の壁ウォークは終わってしまいましたが、バスツアーはまだまだ終わりません。

蔵王山の麓で自然薯御膳のランチを食べたあとは大河原町から柴田町まで一目千本桜を眺めながら歩き、さらに片倉景綱が城主だった白石城にも立ち寄りました。

ランチは自然薯をふんだんに使った健康的な御膳でした

JR大河原駅前でバスを降りて一目千本桜の下を川沿いに歩き出しますが……まだやっと開花した状況なので、ほとんど蕾でした(笑)

野鳥に造詣が深い松尾氏と片倉氏。どうやら珍しい渡り鳥がいるとのことで河岸に近づいて解説してもらいました

船岡城址公園では松尾芭蕉氏が「このままでは帰れません」とカタクリの花が群生する斜面を案内してくれました。ソメイヨシノよりも開花期間が短いので、こっちのほうが貴重な鑑賞機会だったかもしれません

たくさん歩いたので船岡城址公園内の売店で手作りの水饅頭でオヤツにしました。でも食べていて感じたんですけど、これは揺れるバスの車内で食すには向いてないスイーツですね。とくにきな粉のあたりです

白石城にやってきました。こっちも桜の開花状況は全体で2〜3分咲きという状況

城主、片倉小十郎景綱氏にお願いをして天守閣でポーズをとってもらいました。この写真、家宝にします

最後に立ち寄った物産店では宮城県南の乳製品などを買いました……いや、我慢できずにその場で食べました。どれも美味しかったです

午前中くらいは旅行客と江戸時代の服装をした案内人が一緒に歩いている光景がシュールに目に映っていましたが、しばらくすると見慣れてきちゃいました。

バスツアーには武将隊のファンだと思われる人もおおくいましたが、松尾氏と片倉氏はともに風景ばかりにカメラを向ける僕のような参加者にも声をかけてくれて一緒におしゃべりしながら観光することができました。

バスツアー、最高ぅ!

楽しい1日を過ごすことができました。松尾氏も片倉氏もありがとう!

バスツアーは行動の自由度が低いのみならず、当日の天気によって日程を見直すこともできないので敬遠してました。

でもね、今回参加して思ったんですけど、楽チンでめっちゃいいですね。

だって自分で運転しなくていいし、「お昼ご飯はどこで食べようかな?」とか「何か近隣で見ておくべき場所はないかな?」と現地でスマホを出して検索する必要もありません。

ツアーに参加してる間は何にも考えなくていい。ただ楽しむことに集中できるんです。

しかも目的地は企画した旅行のプロフェッショナルが“外さない場所”を押さえてくれているんで、それなりに満足感も高いという。

帰宅後は妻と「けっこうバスツアー、いいかもね!」と話したのですが、逆に楽チンすぎて多用すると自力で旅をするチカラが衰えそうで怖いです(笑)。

でもたまにはいいでしょう!また機会があればツアーに参加したいと思います。

それじゃあ、また。

撮 影:2025年4月 in 蔵王エコーライン、一目千本桜、白石城など
カメラ:SONY α7C II, Apple iPhone13
レンズ:SONY FE 20-70mm F4 G

*1:冬季閉鎖区間の手前でマイカーを降りて、登山道をスノーシュー等で歩けば雪の壁区間に到達するのは不可能ではない