いつか参拝したかった金華山。仙台で暮らして8年目にしてやっと訪れることが叶いました。
金華山は離島です
「金華山」という字面だけだと山岳のように見受けられますが、れっきとした離島です。
そして島全体が黄金山神社の境内となっており、この神社の由緒は聖武天皇の時代、約1,270年前にまで遡る歴史ある地です。
アクセスは週末を中心に鮎川港と女川港の2ヶ所から定期船が出ています。
いずれの航路でも基本的には朝の便で金華山に向かい、昼過ぎの帰り便で戻ってくる1往復をセットで利用することになります。
今回は女川港から発着する潮プランニングが運行する臨時便*1を利用しました。
いよいよ乗船
仙台からクルマで走ること約1時間半。女川港までやってきました。
女川から出る航路は11時に出航。片道40分ほどをかけて金華山に向かい、帰り便は14時15分に出発。ふたたび女川に戻ってくるのは15時前という行程になります。
一応、島内にも食堂はあるようですが、今回の参拝では時間に余裕がないことが想定されていたので、事前におにぎりを購入しました。
せっかく早めにターミナルに到着していたのに、のんびり写真を撮っていたら乗船は最後尾になってしまいました。
座席は自由席かつ先着順のため冷房の効いた船内には座れませんでしたが、おかげで潮風を全身で感じられる後部デッキのガーデンチェア(樹脂製。固定はされていない)を確保。
のんびりと写真を撮りながら船旅を満喫することにしました。
上陸、そして登る
金華山の船着場からは黄金山神社の本殿を目指して片道15〜20分程度の登り道を歩いていきます。
送迎車もありますが島内には1台しか自動車がありません。頑張ってピストン輸送してくれるものの、どうしても待ち時間が生じてしまいます。
なのでほとんどの人が歩いて社殿を目指すことになり、実際、歩いたほうが早く参拝できます。
12年に1度の特別拝観
黄金山神社に祀られている弁財天は蛇を使いとしていることから、巳年には「巳歳御縁年大祭」が通年で開催され、開扉された本殿を特別参拝できるようになります。
そしてこの12年に1度の御開帳を目の当たりにするためには、御祈祷を申し込む必要があります。
ただ気をつけないといけないのは、御祈祷自体が45分ほどかかるということ。
ちなみに女川発着の航路だと島内に滞在できるのは2時間半ほどしか時間がありません。そして船着場からの往復で40〜50分程度はかかりますから……
要はサッサと坂を登って、神社の受付に辿り着いたらすぐに御祈祷に申し込んで、できるだけ早い御祈祷を受けないと帰りの船に乗り遅れる事態が発生しかねません。
この日は頑張って歩いたおかげで12時半からの御祈祷に間に合いました。もし次の回になっていたら帰り便が厳しかったと思います。
御祈祷では御祈祷殿で護摩を焚いたあと、御拝殿の中を通って本殿まで移動しました。そこで1人ずつ12年ぶりに開かれた扉に向かってお参りしてきました。
その扉の奥に何があったのか……それは祈祷者だけの秘密です。
早足で境内を巡る
御祈祷が終われば帰りの船が出港するまで1時間もありません。
乗り遅れると別途チャーター船を手配しないといけなくなり、運賃は3万円〜と痛い出費になってしまいます。
もうすでに御祈祷で御拝殿は内側から訪れましたが、まだ外観を見れていないのが気がかりでした。
なので今度は随神門をくぐり、外からお参りしつつ下山しはじめました。
帰りの船でも再び後部デッキの席に座り、潮風を浴びなら女川へ戻りました。
ときおり海水を浴びてしまいますが、航行中は風が気持ちよかったです。
今回、金華山へ向かったのは特別拝観が主な目的でした。
でも一般的には「3年連続で参拝すると、生涯お金に困らなくなる」と信じられていることで有名です。
とはいえ金華山は参拝者を選ぶようで、拒まれると海が荒れるなどで来島できなくなる人もいるのだとか。
その点、予定が空いていたこの日は天気に恵まれて、海も穏やかで……まるで向こうから手招きされたような気分で参拝してきました。
また2回目も3回目も無事に行けるといいなぁ。
それじゃあ、また。
撮 影:2025年6月 in 女川港、金華山(宮城県石巻市)
カメラ:SONY α7C II, Apple iPhone13
レンズ:SONY FE 20-70mm F4 G
*1:定期船は日曜日のみだが、巳年の特別拝観期間中は土曜日に臨時便を運行している模様