閉塞感や不安ばかり感じる世の中だから、ときどき広大な空間に行きたくなります。
そんなとき、僕は決まって海岸へ向かうのです。
この砂浜に押し寄せるのは太平洋。僕の視線の先、1万7千キロほど離れた場所に南米大陸があるはず。
見上げれば真っ青な空の向こうに広がる大宇宙。もはや人類には与えられた命が短すぎて探索しきれない。
世界は広大であるはずなのに、ちっぽけな僕が認知できる世界がちっぽけだから、世界は小さくなるんでしょうね。
そして、ちっぽけな僕が抱ける悩みや不安なんて余計にちっぽけなもんです。
……こうした思考を一巡して、悟りに近づいた気分だけで満足して、またクルマに乗り込んで窮屈な世界へと戻ってきました。
だって、この“ちっぽけな世界”が僕の世界ですから。
ではでは。