大将がゆく

写真を撮ったり、イラストを描いたり……日本一周の旅をした主夫の日記帳

登山中にゲリラ豪雨に降られたお話|泉ヶ岳(宮城県仙台市)

先週、晴れ予報が出ていたので泉ヶ岳に登ってきました。

しかし途中でゲリラ豪雨に降られてしまい、軽い恐怖体験をする羽目になりました。

今回のコース

今回のルートです。水神コースから登り、滑降コースから降りる計画にしました

今年に入ってから本格的に山登りをはじめた初心者なので、簡単なルートばかりを選んで登るようにしています。

泉ヶ岳は小学校の遠足でも登るほど、仙台では地元に親しまれた山です。ここに登るのを2023年の目標にしていました。

のぼり:水神コース

水神コースの入り口から少し進んだところ。ゴツゴツとした岩がたくさんありました

いきなりスタート地点の駐車場から1kmほど進んだ場所からの写真ですみません。

泉ヶ岳スキー場の横をしばらく歩くと本格的な登山道がはじまりました。

ルート上には岩がゴロゴロと落ちていて少し歩きにくいですが、まだ勾配は緩やかでどんどん登っていけます。

前夜に降った雨の影響で森の中はしっとりとしていました。でも暑すぎずに登山にはちょうどいい感じです

ノコンギクとかヨメナとか……とりあえずキク科の仲間(同定できず)

水神の石碑に到着しました。だいたい1時間ほどかかりましたが、ここまでは予定通りのペースです

出発から1時間ほどかかり、水神の石碑に到着しました。

写真では比較対象がないのでわかりづらいのですが、人の背丈を余裕で超えるような大きな石碑です。

そしてここから先は一気に斜度がキツくなって、ルート上の岩も大きくなるので歩きにくくなってきました。

木漏れ日がさしてくるようになりました。なんだかんだ晴れたほうが山は綺麗ですね

水神の石碑から先は勾配がキツくなり岩もひと回り大きくなりました。かなり登るのが大変で「本当にこのコースは“初心者向け”なのか?」という疑問がずっと頭に浮かんでいました

さっきまで晴れ間が見えていたのに……。山頂に近づくにつれてガスが出てきてます

豪雨に降られる

標高1,000m付近の大岩。ここまで登ると勾配が緩やかに

水神の石碑から距離にして800mほどの急な斜面の岩場を登り続けると、大岩という看板が見えてきました。

ここまで来れば勾配が緩やかになり山頂までは楽に歩いていけると思っていたら、突然、頭上からバラバラという音が……。

大岩の近くにあった名もなきお地蔵様。急な雨に遭遇ましたが無事に下山できるように手を合わせました

とっさに木陰に入り、スマホを取り出してみると幸運にも電波が入っていたので雨雲レーダーをチェックしました。すると頭上に最大10mm/hの通り雨の予報が出ているではありませんか。

慌ててレインウエアを引っ張り出します。わちゃわちゃと雨具を着込むわずかな時間で土砂降りになってしまいました。

10分もせずに登山道には泥水が勢いよく流れ、まるで沢のようになってしまいました

段差という段差が小さな滝になっていました。動けないほどの雨で「さすがにヤバいかも」と身の危険を感じ始めました

雨雲レーダーを見るとこの雨雲は15分くらいで抜けて、そのあとは夜まで晴れるとのことでした。

雨宿りをしている最中に考えていた行動の選択肢は2つ。

  1. 登ってきた水神コースを戻る
  2. 予定通り山頂まで登り、滑降コースを下る

こういった突発的な悪天候に見舞われた場合には元のルートを戻るほうがいいと読んだことがあったのですが、滝のようになった急な岩場を800メートルも下るのは気が引けました。

そこで地図上の等高線で見る限りは急な斜面が短くて済む「2. 滑降コースで下山する」を選択。

雨が止んできたタイミングで山頂に向けて歩き始めました。

山頂を目指す

山頂に近づくにつれて森が開けました。雲も少しだけ薄くなってきてます

足元では小さな花が咲いていました。後日、「葉っぱも撮らないと同定できないよ」と妻からアドバイスをもらったので次からは気に留めたいです

大岩から移動を始めた頃は沢のように流れていた泥水もすぐに止まり、快適に歩くことができました。

しかしせっかく森が開けて見通しが効くようになっても、雲が抜けずにすっきりしません。

山頂に到着しましたがガスってます

そして山頂に到着。

ここに来る頃にはさらに霧が濃くなっていて、先ほど見ていた雨雲レーダーの予報に対して懐疑的になっていました。

適当な岩に腰掛けておにぎりを頬張りながら、再びスマホを確認すると……今度は先ほどよりも強い雨雲が30分後に近づく予報が出ていました。

こりゃあ、のんびりしてらないと急ぎ足で山頂を出発。とにかく雨が降る前に斜度が急なポイントを抜ける作戦にしました。

くだり:滑降コース

山頂付近で仙台市街地方面を望む。向こう側は晴れてそうなんだけどなぁ

滑降コースは水神コースと比べると岩が小さくて歩きやすく……場所によってはドロドロの坂が続いて滑りまくりでした

幸いにも予報の雨雲の到達が遅れ、下降ルートの中間地点に近い見返平まで降られずに歩けました

滑降コースは水神コースよりも岩が小さくて歩きやすかったと思いきや、先ほどの雨でドロドロになった坂が続きました。

場所によっては登山靴がまったくグリップせず、どう足を置いても滑落するほどだったのでスライディングするような姿勢で滑り降りることもありました。おかげで下半身は泥まみれです。

そして見返平までやってきたところで雨雲に追いつかれ、ふたたび土砂降りに見舞われてしまいました。

なのでここから駐車場まではとにかく転ばずに最速で歩き続けることにしたので写真は1枚もありません。

駐車場では綺麗な虹が見えました。ひどい雨でした


今回は予定通りのルートで山頂まで行き、豪雨に降られながらも無事に戻ってくることができました。

ただ下山してからもあの場の判断が正しかったのか迷っています。

やはり知らないルートで戻るよりも、たとえ急で岩がゴロゴロした道でも、それまで歩いて知っているほうを選ぶのがよかったのでしょうか?

こういった経験やノウハウがどうしてもソロ登山では身につきににくいと感じていて、来シーズンあたりは教室やサークルに参加しようかと考えているところです。

それじゃあ、また。

撮 影:2023年9月 in 泉ヶ岳(宮城県仙台市)
カメラ:Canon EOS R6
レンズ:Canon EF24-105mm F4L IS USM