望遠レンズの初陣
先日、キヤノン EOS 7D Mark IIに加えてタムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USDが届きました。
この手持ち撮影を前提とした100-400mmのレンズは、シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSMが「ライト・バズーカ」として開拓した分野だそうです。
このタムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USDはシグマのライト・バズーカから約半年遅れて登場したレンズ。この2本で悩む方が多いとは思いますが、自分の場合は
- 写りはシグマと大差ない
- 広角端の解放絞り値が明るい
- AF速度はタムロンが速い(らしい)
- タムロンの強力な手振れ補正が好き
- ズームリングの回転方向は気にしてない(Model A010で慣れた)
という理由でタムロンを選びました。
その初陣となる今回、本当はシビアなモータースポーツなどで使いたいのですが、新型コロナウイルスの影響でいつ開催されることやら……。
そこで望遠レンズ定番の被写体、飛行機を求めて仙台空港へ向かいました。
注:本記事内の写真は表記がない限り Canon EOS 7D Mark II + TAMRON 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (A035) で撮影されたものです。いずれも撮って出しですが、縮小処理をしています
仙台空港臨空公園にて
仙台空港は展望デッキが滑走路から近いうえに、フェンスの間隔も広いので撮影がしやすい空港です。
しかし、不特定多数の人が利用する空港屋内は感染リスクが高いので、オープンスペースを求めてやってきたのが仙台空港臨空公園。
ここは海風が吹いていると、R/W09に向けてタキシング中の飛行機が目の前まで迫ってきます。
誘導路まではだいたい85メートルなのですが、フルサイズ換算640mmで抜くと密な絵になって迫力がありますね。
AF速度は問題なし
AF速度は純正レンズが間違いなく最速。でも、その1/3の価格で買えるサードパーティー製のレンズがどこまで使えるかが気になるところです。
ですが、そんな心配をよそにAFはまったく迷うことなく、追従もしっかりしてくれました。
確かにフォーカスは「爆速」ではありません。しかし、実用上はまったく問題ないもののように感じました。
解像感は良好
広角端付近での描写は非常にくっきりとしていて、新品でも10万円前後の超望遠レンズというのが信じられないくらいです。
さすがに望遠端付近では解像度が落ちます。400mmでの解放絞り値はF6.3と明るくはないのですが、もう少し絞ってF8〜F11にすると改善しました。
上の写真はフェンスの下に咲いていた花を望遠端で撮影したものですが、解像感が落ちるとはいえ、微細な毛まで捉えていてきれいな写りだと思います。
このレンズはAPS-Cサイズで使用すると、望遠端は640mm相当になります。手持ちで気軽に構えて、大きく機体が写せるのは感動を禁じ得ません。
しかし、これだけの望遠となると大気の揺らぎの影響が出てしまいました。
この日は最高気温が12度ほどでしたが、日光に照らされた滑走路付近は陽炎が出ていました。そのため450メートルほど離れたジェイエアの機体を写すと、輪郭がガタガタになっていました。
手ぶれ補正はバッチリ
シャッターを半押しにした瞬間、ファインダー内の景色がバチンッ!と止まるタムロンの手ぶれ補正(VC)は健在。
今回、手ぶれ補正は Mode 2 を使用しました。
そこまで流して撮る感じではなかったので、最初は Mode 1 にして撮影したのですが、妙なブレが発生してしまいました。
おそらく、Mode 1 は完全にレンズを静止させた状態で使うものなんだと思います。少しでも被写体を追いかけて動かす場合には、Mode 2 にする必要がありそうです。
※追記(2020年7月29日)
TAP-in Consoleで確認したところ、VCのモードが「補正効果優先」に変更されていました。
「標準」に戻したところ、Mode 1でブレずに撮れるようになりました。
北釜防災公園へ移動
臨空公園で撮り飽きてくると、2019年4月にできたばかりの北釜防災公園に移動しました。
園内には津波から避難するための高台があり、そこから仙台空港の西側を望むことができます。この日は飛び上がる飛行機がお腹を大胆に見せてくれました。
きっと海側から進入するR/W27への着陸時などはよく見えると思います。かつて撮影スポットとして有名だった貞山運河が工事のため入れない今は、ここから撮影するのがいいのかもしれません。
三脚座に悩んでます
今回購入したタムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USDが高いポテンシャルを有していることがわかりました。あとは撮り手のウデマエですね(笑)。
このレンズは超望遠としては軽量で、強力な手振れ補正がよく効きます。そのため、望遠端でも手持ちでガシガシと撮れます。
しかし、7D Mark IIとこのレンズを組み合わせると2kgほどの重量になります。ずっと首からぶら下げていると痛くなりそうです。また、レンズ側に重心があるので、本体を握って持ち歩くとバランスが悪く感じられます。
そういった意味、せっかく三脚座が純正アクセサリーとして用意されているので、取り付けた方が利便性が高まる気がしてなりません。
ただ、三脚座だけで15,000円となかなかのお値段がするんですよね。もう少し使い込んでから検討してみようと思います。
余談:Googleマップでレア機を発見!?
Googleマップで仙台空港を眺めていたら、珍しい飛行機が写り込んでいました。
これは ダグラス DC-3 という1930年代〜40年代を代表する名機。
2017年に高級腕時計ブランドのブライトリングが「ブライトリングDC-3ワールドツアー」と称して世界一周フライトをした際に仙台空港にも寄港していたようです。
ぜひとも生で見たかったもんです。
ではでは……。